2枚目のNothing But Thieves

Nothing But Thievesの2年ぶりとなる新作には「Broken Machine」という名前が付けられた。


前作のリリースに伴ったツアーでバンド解散の危機があったことや、イギリスやアメリカを筆頭に世界情勢が変動していく中で自分たちの住む世界が完璧でないことに気づかされたことなどが、「壊れた機械」というタイトルが選ばれた一因のようだ。

(ジャケ写に日本の伝統技術・金継ぎが取り入れられているのもこのタイトルを反映させてのことらしい)


そんなどちらかというとハッピーではない題材がテーマになっているだけに新作は内省的なナンバーが増えるんじゃないかと想像していた。具体的に言うならバラードテイストの「If I Get High」、「Itch」などそっち方面の楽曲を。


しかし蓋を開けてみればバラードは数曲しか無く、全編に渡って逞しくなったバンドサウンドが展開されていた

前作は”<静と動>をダイナミックにかき鳴らす!”なんてキャッチコピーが付いていたが、新作は完全に<動>がダイナミックにかき鳴らされている。


正直に言おう。

個人的にタイトルやそのバックグラウンドを念頭に置いたうえでこの<動>の新作を聞くとあまりピンとこないところがあった。


バンドサウンドのカッコよさ、という部分では1stを遥かに追い越してライブバンドとしての熱量がそのままCDに落とし込まれたような迫力がある。この迫力というのはハードなツアースケジュールの中で楽曲製作を行っていた影響って言うのがダイレクトに出ているんじゃないかな?と個人的には思っている。「Amsterdam」なんかは物凄くカッコいい。


一方で、繊細なタイトルとバックグランドほど楽曲本体からは繊細さは感じられなかった。…というよりかは繊細な部分すらバンドサウンドで覆い隠してしまったのかなと思う

(日本盤に「Sorry」のアコースティックver.と「Particles」のピアノVer.が収録されているが、そちらでは美しいメロディーと繊細な世界観を感じられた)


前作はそのメロディーの美しさや繊細さから次世代のRadioheadか?みたいなことを思ったけどちょっとそこからは遠ざかってロックバンドとして逞しくなった…といった感じで

新作「Broken Machine」はタイトルやインタビューからの想像と個人的な期待とは別方向に行ってしまった・・・というのが正直な感想である。


ただ、そんな個人的感想は置いておいても今作は全英2位という前作を大きく上回る記録を残している点は素晴らしい。2作目にして失速してしまうバンドも多い中でこの記録は立派だ。

きちんとこの路線が評価されている証拠にもなりえる。


さらにNothing But Thievesは来年1月に来日公演を予定している。

個人的な期待とは違っていたが、ロックバンドとして逞しくなった新作の良さをダイレクトに感じられるのはやはりライブだろう。

散々批判的っぽいことは書いてはいるが、決して新作が嫌いなわけではないので、ライブで聞いたら印象が180度変わるかもしれない。


そんなわけで僕みたいな感想だった人もライブ見るまでは感想は保留にしときましょうね。




(文:Showta@)

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