未来を志向する色褪せない希望の音~Coaltar of the Deepers「Yukari Telepath」
突然だが、Coaltar of the Deepersを知っているだろうか?
知らない!?
あのhideが!
今井寿が!
SUGIZOが!
揃って絶賛した現代に産み落とされた稀代のロックバンドを知らない!?
BABYMETAL、ももいろクローバーZで活躍してるNARASAKI様が擁する最高のロックバンド、Coaltar of the Deepersを知らない!?
・・・冗談です。ぶっちゃけ楽曲提供のほうが有名だからね。知ってた!!!
でもまあほんとにメッチャいいバンドなの。そんなメッチャいいバンドの中でも僕の一番好きなアルバム「Yukari Telepath」をレビューするから、聞いて!みんなで聞いてあげてバンバンSNSに書き込んで!
楽曲提供と筋肉少女帯のボーカル・大槻ケンヂのもうひとつのバンド「特撮」ばっかのNARASAKIにディーパーズの楽曲を作らせて!!!お願い!!!!
レビュー
Yukari Telepath(2007)、アルバムジャケット
(ハーマングリッドとかいう目のくっそチカチカする錯視ジャケットつらい)
- Introduction of Zoei
- Zoei
- Wipeout(retake)
- Water Bird
- Hedorian Forever
- Aquarian Age
- Automation Structures
- Interlude
- Lemurian Seed
- AOA
- Yukari Telepath
- Carnival(oumagatoki mix)
- Evil Line
- Ribbon no kishi
- Deepless
アルバムによって様々な顔を見せるCoaltar of the Deepersだが、テーマが「SF」ということもあり、シンセの割合が多く、さらに彼らの持ち味でもあるスラッシュメタル的なリフの疾走感は控えめに、重厚で構築されたサウンドに置き換えたかのような楽曲が目立つ。
「Introduction of Zoei」~「Zoei」での変拍子と炸裂するヘヴィなリフは今までのDeepersには無かったし、その後の「Wipeout(retake)」「Water Bird」と重いリフを基調にしたロックナンバーが続き、彼らならではの疾走感がいまいち見えてこない。
本来、疾走感的な部分はギターロックが担うことが多かったCoaltar of the Deepersだが、今作ではむしろシンセサイザーをベースに重層的に構築された「Hedorian Forever」~「Automation Structures」の流れが疾走感を担っており、スラッシーというよりはスペーシーな近未来感をアルバムにもたらしている。
「Interlude」「Lemurian Seed」「AOA」「Yukari Telepath」「Carnival(oumagatoki mix)」はアルバムの中ではあまり激しくない上にシューゲイザー、ガムラン音楽、ボサノヴァまであり今作のいい清涼剤になっている。
そして最後の歌モノ3曲へと流れ込み、キャッチーだけどそれだけじゃない、という本来の彼らを味わえるナンバーだ。
今作には徹底してシンセサウンドや浮遊感が貫かれており、どこもかしこも近未来的で、それはまさに「現在からの逃亡」と言ってもいいようなほど、時代感がいつにもまして希薄である。それが、発売から10年経った今でも、色褪せないバンドとしての姿をリスナーに見せ続けてくれている要因なのだと僕は思っている。
・・・・本音はそろそろニューアルバムが聞きたいです・・・オネシャス・・・
最後に、本作を象徴するナンバーである(と個人的に思っている)ナンバーを載せておこう。じゃあな!
「Aquarian Age」
徹底して構築されたバキバキのシンセの疾走感が高まる
「Automation Structures」
バンドサウンドとシンセが絡み合うこのナンバーは彼らの一つの到達点だと思う
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