スタリッシュとポップネスに潜む狂気~cali≠ gari「13」(2017)
1993年にギターの桜井青を中心に結成され2002年にメジャーデビュー、今年でメジャーデビュー15周年を迎えるバンド、cali≠ gari(カリガリ)。
こちらです!
そこ、見た目がやばすぎるとか言わない。曲はやばいけど人間としては・・・うーん・・・歌詞は凄くいいからさ・・・
ニューウェーブ、ビートロック、昭和歌謡、ヘヴィメタルをルーツに持ち、そこにスパイスどころか盛り過ぎなくらいのスタイリッシュさ、エログロナンセンスさ、ノスタルジックさ、そのすべてをぶち撒けてきた彼らがメジャーデビュー15周年を迎え、デビュー当時のいかがわしさとキャリアが育んだ高度な作編曲能力が見事に融合した新譜を世に送り出した。
cali≠ gari「13」ジャケット。こちらは「パタリロ!」「アスタロト」でおなじみの魔夜峰央さんがデザインした。
まずは収録曲を見てみよう
- 0’13” I
- ゼロサムゲーム
- トカゲのロミオ
- 汚れた夜 -暗夜行路篇-
- トイレでGO!
- 色悪
- 0’13” II
- 三文情死エキストラ
- 一切を乱暴に
- ファニソン
- 落花枝に帰らず破鏡再び照らさず
- 0’13” III
- 深夜、貨物ヤード裏の埠頭からコンビナートを眺めていた
(タイトルが変だなって思うのは正常です。)
今作は三曲のインスト(0’13” I、 0’13” II、0’13” III)と10曲のナンバーで構成されていて、
40分ほどのコンパクトさで、インパクトのある序盤から闇が漂う終盤へとで誘う手腕は脱帽するばかり。
楽曲に関してはヴィジュアル系的な王道を完全に外し、スカあり、歌謡曲あり、ハードコア・パンクありのジャンルレスな作風でアングラながらも暗くなりすぎず、アダルトな魅力と付随する狂気を全面に打ち出している。
さらに今作の特徴はサックスとピアノを大きくフューチャーした点にあり、そのことが楽曲に不協和音とスリリングさをプラスし、ただでさえ幅広い楽曲をさらにブラッシュアップしている。
個人的なおすすめは「トイレでGO!」。
あまりにも生々しいグロテスクでリアルな題材を楽しげに歌い上げることで逆に強烈な闇が浮かび上がるという彼らお得意のナンバーです。
ここまでダークながらも幅広くスタイリッシュに狂っている作品、他にない。
・・・改めて見るとホント変だよね、見た目も曲のタイトルも。
- 「トイレでGO!」
煮込んだお肉がやわらかそうですね(白目)
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