15歳の頃に~ジュン編~

 今月の企画は15歳の時点で聴いていたものを各自取り上げてもらいました(発案者は私です)。この頃に聞いていたものは結局ずっと聞くし。振り返るためにもいいかと。


 15歳という年齢を改めて考えてみると、多くの人にとっては、何かとこじらせがちで、変な感性をしてた時期でしょう。自分の場合は英語をこじらせてた。好きな科目だったし。いろんな物事について「英語で表現するにはどうしたらいいのか」ということを暇な時はよく考えていた。そんなわけで、「英語ができる日本人」というものに、今となれば過剰な尊敬を持ってたと思う。で、そんな15歳の自分は「日本人による英語の音楽」が大好きだった。


 では、そんな15歳の自分に突き刺さったアルバムを2枚紹介しよう。



1.「アルトコロニーの定理」 RADWIMPS



  2009年のリリース。自分が15歳になった年も2009年でタイムリーだった。すごく直接的な歌詞と透き通るような高い声に誰もが魅了されてた。流れるような英語を聞きながら、自分もこれくらいになりたいと思って英語の勉強の励みになった(今聞き返すとけっこう日本語訛りというか純ネイティブじゃない発音が気になるところだけど)。

 思い出はこれくらいにして、客観的に評価しても、このアルバムはいい完成度だと思う。きれいな単音を紡いで切なくなるような曲が、この頃までは多かったし。American Footballとかを彷彿とさせるような、そんな印象が現在の自分にはある。

この「タユタ」とかね(アルバムトラック#1に収録)。今の彼らしか知らない人はびっくりするかもだけど。

 今の日本はマイヘアとか「エモい」って形容される音楽が流行ってるけど、このアルバムはぶっちぎりでエモい。次作以降では彼らは「前前前世」に代表されるようなわかりやすくて聞きやすくて明るい曲が多くなった印象がある。きれいなのになぜか聞いてると悲しくなる、そんな音を鳴らしてた初期の彼らの到達点がこのアルバム。



2.「Dance Floor Monsters」 the telephones


 これも2009年のリリース。現在は活動を休止しているthe telephones のメジャーデビューアルバム。当時はサカナクション、ポリシックス、ビートクルセイダーズといったニューウェーブ感のあるロックバンドがいた。その中でもこのバンド、the telephones はディスコミュージックを基調としたアッパーになれるパンクロックをしていた。

これはアルバムのリード曲「monkey discooooooo」。今聞き返してもまるで色あせない。この曲だけでなく、アルバムのすべての曲は英語だったことも自分には刺激的だった。日本にはなかなかいないタイプだったから、自分が洋楽にハマるカギとなった音楽だった。サカナクションよりずっとロックで、ポリシックスほどにはテクノ感は強くなく、絶妙に聞きやすいバランスで自分に響いていた。おそらく日本のバンドで一番自分に影響を与えている。(実際、現在の自分がよく聞くのはレディオヘッドだ。)


 簡単ではあるけど、このあたりで終わろうと思う。なんやかんやで自分の聞くものは15歳の時にほぼ決まるものだ(私個人の見解)。



(文:ジュン)


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